日暮里繊維街日暮里のこと
日暮里が「生地の街」と呼ばれる理由|繊維街の成り立ちと歩き方
日暮里繊維街は、なぜ生地の街になったのか。大正時代にさかのぼる成り立ちと、約1kmの通りに並ぶ店の特徴、はじめて訪れる人のための歩き方のコツ。

「生地を買うなら日暮里」。洋裁やハンドメイドをする人のあいだでは、合言葉のようになっています。東京のなかで、なぜこの街に生地の店が集まったのでしょうか。
はじまりは大正時代
日暮里繊維街の歴史は、大正時代の初めごろにさかのぼります。浅草方面で商売をしていた、古繊維や裁落(さいらく。縫製工場などで出る裁ち落としの布)を扱う業者が、日暮里・三河島の周辺に集まってきたのが始まりとされています。
工場や問屋から出るハギレや見切り品を仕入れ、手ごろな値段で売る。そうした商いが少しずつ通りに根づき、やがて反物や服地、副資材を扱う店が増えていきました。「良いものを、安く」という街の気風は、この成り立ちに由来しています。
約1kmの通りに、生地と資材の店が並ぶ
現在の日暮里繊維街は、日暮里駅の東側から日暮里中央通りを中心に、およそ1kmにわたって続いています。生地店だけでなく、ボタン、レース、リボン、ファスナー、革、型紙、洋裁道具など、服飾に関わる資材の店が集まっているのが特徴です。店の数は約90店といわれます。
プロのデザイナーやパタンナー、服飾を学ぶ学生が仕入れに通う一方で、個人でも少量から買える店が多いのもこの街のよいところ。問屋街でありながら、個人にひらかれています。
「ものづくりの街」としての日暮里
日暮里は、素材を売る街です。素材を売る街には、つくる人が集まります。
衣装を作る人、舞台の仕事をする人、コスプレを楽しむ人、子どもの服を縫う人、小さなブランドを立ち上げた人。歩いている人の目的はさまざまですが、「何かを作るために来ている」という点は共通しています。同じ通りを歩いているだけで、少しだけ仲間のような気持ちになれる。それが、日暮里が「ものづくりの街」と呼ばれる理由だと思います。
はじめて歩く人のための3つのコツ
1. 先に端まで歩いてから、戻りながら買う 気になった生地をすぐ買うと、荷物が重くなり、あとで見つけた生地をあきらめることになります。まず通りを端まで歩いて全体をつかみ、戻りながら買うのがおすすめです。
2. 必要な長さ(用尺)をメモしていく 作りたいものが決まっているなら、必要な生地の長さと幅を書いていきましょう。生地の幅は店や種類によって違うので、型紙の指定と見比べられるようにしておくと安心です。
3. 奥のほうまで足を延ばす 駅に近いエリアだけで満足してしまいがちですが、通りの奥にも個性のある店が続きます。繊維街の奥のあたりは「奥日暮里」とも呼ばれています。
奥日暮里にある、作るための場所
その奥日暮里に、生地店の齊藤商店があります。入口に「Since 1947」と書かれた黒板看板が立つお店です。Nippori Share Base は、この齊藤商店の2階にあります。
素材を選ぶ街のなかに、作る場所がある。ミシン、裁断台、アイロンがそろっていて、買った生地をその場で広げられます。歩き疲れたときに椅子で休める「休憩利用」(1時間 550円・税込、ワンドリンク制)もあります。
繊維街での買い物のあとにできることは、日暮里繊維街で生地を買ったあとにできることでくわしく紹介しています。
